晩白柚ルポルタージュ

熊本に住む33歳の日記です。 2019年5月までトロントでワーホリをしていました。一人旅、カレー、キャンプなどについて書いています。

出発・凱旋門に立つ~2015年フランスの旅(1)

晩白柚です。

昨今のコロナウイルス禍においては、なかなか旅に出ることができず、ご報告できることも多くありません。そこで今日から数回にわたり、東京時代に赴いた旅行で特に思い出に残っているものについて、ご紹介したいと思います。

本当は過去の別のブログ(晩白柚東京譚)に事細かに書いているのですが、細かすぎて非常に読みづらいので、改めてひも解いていくのもよかろうという試みであります。

 

今回は、2015年9月のフランス旅行についてお送りします。この旅は僕のはじめての海外一人旅で、常に緊張と隣り合わせだったため、凱旋門に着くまで一切写真を撮っていません。今日の記事は写真少なめですが、ご了承願います。

 

 

成田空港を出発

往路は成田空港から出発です。海外に赴く際はゲン担ぎとして必ず空港で寿司を食うことにしていますが、この頃はまだその習慣がなく、腹ぺこのままレストラン街をあとにします。

搭乗手続きをする前にトラベレックスで両替をしました。5日間パリに滞在する予定だったので、深い思慮もないまま1日1万円の5万円を両替。当時のレートは1ユーロ141.44円ですので350ユーロほどになりました。物価の高いパリにおいて、この程度のお金では足りないということが後々わかることになります。

 

タイ国際航空を利用

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往路・復路ともにタイ国際航空に乗りました。今回の旅は、航空券はHISのウェブサイト、宿はagodaを使って自分で手配しています。値段の安さと評判を考慮して選択肢の第1位に上がったのがタイ国際航空でした。

東南アジアの航空会社に対する先入観で、いったいどれほどおんぼろな機体が現れるのかと身構えていましたが、実際は驚くほど新しくて清潔なエアバスでした。

往路は途中でトランジットする航空券ですので、最初の行き先はバンコクになります。はじめの航空機では、

  • ライス
  • 卵焼き
  • 鯖の塩焼き
  • ヒジキなど

といった日本の旅客を意識したメニューの機内食が出ました。写真がなくてすみません。また、次のバンコクからパリまでの12時間のフライトでは、

  • クロワッサン
  • オムレツ
  • チキンソーセージ
  • ポテト

という顔ぶれが並ぶ機内食を食べました。いずれも及第点、いや普通に美味しかったと記憶しています。また、ビールをいくら飲んでもよいというのに気を良くして何杯もお願いしてしまい、トイレが非常に近かったというのは反省点となりました。

機内エンターテイメントも充実していて、シートで視聴できる邦画などは比較的新しいものばかりです。しかしここでは、川端康成の「山の音」を読み、ヒロインが能面をかぶって涙をこぼすシーンで琴線に触れ、目頭が熱くなったのを覚えています。

 

シャルル・ド・ゴール空港でパリミュージアムパスを買う

降り立ったド・ゴール空港でひとつの重大なミッションを遂行せねばなりません。それは「観光案内所でパリミュージアムパスを買う」ということです。

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ミュージアムパスというのは、パリ市内外の美術館や歴史的建造物に入場する際に、それさえ持っていれば入場券を買う列などに並ばずに一発でショートカットできる魔法のチケット。パリを観光するなら必ず持っておいたほうがよいでしょう。

使える日数で値段が違います。僕は6日分のものを購入することにしました。

使用可能な日数 2日間 4日間 6日間
値段 52€ 66€ 78€

「ミュージアムパスはありますか?」「6日分です」「ありがとう」の3つさえ言うことができればパスは買うことができます。しかし27年間一度も国外に出たことがなく、外国人の方とお話ししたことがない僕にとっては、最初のDoを発音することすら怖くて身震いがしてくるほどでした。

無事にパスを購入し、係のおじさんが「メルシー」とほほえんでくれた時、こわばっていた体の緊張も少しは解け、まったく見知らぬ国の方と意思疎通できたことで、僕はにやにやが止まらないままド・ゴール空港をあとにしました。

 

エールフランスバスで凱旋門へ

ド・ゴール空港からパリ市内へは、エールフランスが運行するシャトルバスを利用しました。片道17ユーロ。

乗車チケットはバス乗り場の券売機で買うことができます。この券売機はすべてフランス語表記のため、日本人の9割はまずここでつまづくと思います。トラベラーの気合いで乗り切りましょう。

 

凱旋門に立つ

シャトルバスの終着地点は凱旋門のあるエトワール広場です。

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バスを降りると目前に凱旋門があります

誰でも一度は写真で目にしたことがある凱旋門。実物は頭の中でイメージしているよりずっと大きいです。あたりにこれほどの背丈のある建物はほかになく、そびえ立つ凱旋門はわれわれの視界の飛び込んできて、威厳と多少の恐ろしささえ感じるほどです。

 

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凱旋門を下から眺める

凱旋門の壁にはフランスにまつわる偉人たちの名前が無数に彫られています。凱旋門の真下には、祖国のために亡くなった兵士などを祈念するいくつかのプレートが置かれています。

 

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階段で屋上に昇る

凱旋門の中に入ることも可能です。入場料は13ユーロ。この入場チケットを買うために長蛇の列に並ぶ必要がありますが、先ほど紹介したミュージアムパスさえあれば一瞬でショートカットできます。

内部に入ったら、螺旋階段を使って凱旋門の屋上テラスを目指します。別に設置されたエレベーターは途中までしか昇れないので、屋上へ行くには階段を使用することになります。

 

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屋上からシャンゼリゼ通りを眺める

屋上からの景色は抜群です。パリには背の高い建物がほとんどないので、かなり遠く先まで見渡すことが可能です。エッフェル塔やモンマルトルの丘も臨むことができます。

 

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エッフェル塔遠景

高層ビルの乱立した日本の風景を見慣れているわれわれにとって、古く背の低い建物が整然と並び、秩序をもって景観が作られているパリの町並みは、非常に刺激的で鮮やかに目に写りました。

 

パリの大地に降り立って間もないですが、長くなりましたのでまた次回。

 

2015年9月20日、21日
Olympus E-M5 + M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6II R

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